「Apple Watch Ultra 3」の第一印象--実際に試して分かったこと

作成者: _Nick_345465 作成日: 2025-09-19 10:51 閲覧数: 16

「Apple Watch Series 11」が隣に住む女の子だとしたら、「Apple Watch Ultra 3」はキリマンジャロ登山に挑むようなたくましい隣人といえるだろう。初めてマラソンレースに挑戦する人がトレーニングに使うのはSeries 11かもしれないが、5回目のアイアンマンレースに参加するような人が選ぶのは、間違いなくUltra 3だ。


 Appleは先ごろ、毎年恒例となっている9月の製品発表イベントでUltra 3を発表した。加えて、手頃な価格の「Apple Watch SE 3」と、主力モデルのSeries 11も披露された。Ultra 3の主な進化点は、視認性が向上した広角ディスプレー、より長持ちするバッテリー、緊急時に役立つ機能など、小規模ながら実用性の高いアップグレードが施されている。


 筆者はこの1週間で、これら3つの新モデルを実際に試してみた。機能や共通点、違いを確認し、それぞれがどんなユーザーに適しているかを見極めるためだ。では、Ultra 3は他の2機種と比べてどのような特徴があるのだろうか。詳しく見ていこう。


 1週間使ってみて、Ultra 3の最大の魅力はバッテリーの持続時間であることが分かった。Appleはこのモデルに「S10」チップを搭載し、バッテリーの持続時間を6時間延長。通常使用で最大42時間の稼働が可能となった。筆者は頻繁にスマートウォッチを充電するタイプではないが、42時間も持つようになったことで、バッテリー切れを気にせず快適に使い続けられるようになった。


 Ultra 3のもう1つの強みは、衛星通信を利用した緊急SOS機能、位置情報の共有、テキストメッセージの送信が可能な点だ。米ZDNETの寄稿者であり、ハイキング経験が豊富なAdrian Kingsley-Hughes氏は、辺境の地を冒険することが多い人物である。同氏は「Apple Watch Ultra 2」をハイキングに持参してテストしており、探検中に位置情報を共有したり、衛星経由で連絡を取ったりしている。


 ただし、Ultra 2の衛星通信機能は、Kingsley-Hughes氏が所有するGarminの「inReach Messenger」やGlobalstarの「SPOT X」の衛星メッセージング機能ほどの性能はなかった。Ultra 2では「衛星を見つけるのに苦労する」と同氏は語る。この問題は、Ultra 3のアップデートによって改善される可能性がある。


 Appleは緊急時の使用を想定し、質問集を用意している。Ultra 3のユーザーは、クリック操作で質問に答えていくことで、迅速かつ的確な救助を受けられる仕組みだ。緊急通報用番号の911に電話した後、交通事故や体調不良、迷子などの選択肢から状況を選び、自分の状態(孤立している、急斜面で動けないなど)を伝えられる。衛星通信を使って緊急連絡先に通知する機能も備わっている。


 質問への回答が完了すると、ユーザーは800マイル(約1280km)上空にある衛星と直接接続できる場所まで移動するよう指示される。筆者のテストでは、衛星の電波を捕捉してレポートを送信するために、左右に移動する必要があった。これは衛星が静止しておらず、常に軌道上を移動しているためである。このレポートには、ユーザーの位置情報、医療ID、バッテリー残量、質問への回答内容などが含まれる。


 その後、中継センターの担当者との接続が確立され、ユーザーはさらなる支援を受けられる。衛星通信機能は、ハイキング中の人や交通事故などの緊急事態に巻き込まれた人、または通信環境が整っていない地域に住む人にとって、大きな安心材料となるだろう。


 Kingsley-Hughes氏は、これらの機能を「辺境の地にいるユーザーに安心感をもたらすお守りのようなもの」と表現している。ただし、最大の利点はやはりバッテリーの持続時間の改善である。衛星通信による緊急SOSは、冒険好きな人にとっては便利な機能だが、実際に活用する場面は災害時など限られたケースにとどまる。一方、バッテリーの持続時間は、スマートウォッチの日常的な使い勝手に大きな影響を与える。この点が、同氏と筆者がUltra 3を推奨する最大の理由である。



便利な機能は他にもある。Ultra 3の大型画面は、スマートフォンとしても十分に機能するほどの性能を持っている。「LTPO3広視野角OLED常時表示Retina」ディスプレーの採用により、画面の電力効率が向上。メッセージの入力も快適で、多数のコンプリケーションを画面に配置できた。


 Series 11と同様に、Ultra 3にも米食品医薬品局(FDA)の認可を受けた「高血圧通知」機能が搭載されている。この機能は、血圧の測定値を毎分表示するのではなく、光電容積脈波(PPG)センサーを使って30日間の平均値を測定し、その値が高血圧の基準を超えているかどうかをアルゴリズムで判定する仕組みだ。筆者はUltra 3を数日間しか使っていないため、この機能はまだ試せていないが、今後1カ月かけてじっくり検証する予定である。


 先ごろ発表された「睡眠スコア」機能もUltra 3に搭載されているが、就寝時の装着感はあまり良くなかった。本体が大きく、画面も非常に大きいため、手首に装着していることを夜通し意識してしまう。Ultra 3は睡眠トラッキングには向いていない。睡眠時の使用には、より軽量なSeries 11やSE 3の方が適しているだろう。


 睡眠時の装着には不向きだが、運動時に使うスマートウォッチとしては、Ultra 3は今回のラインアップの中で筆者のお気に入りである。大きな画面で運動データを簡単に確認でき、「アクションボタン」でエクササイズをすぐに開始できる。最大100mの耐水性能とIP6X等級の防塵性能も備えており、極端な温度や衝撃、高度、その他の過酷な環境にも耐えられることがテストで証明されている。


 Ultra 3は、Apple Watchシリーズの中でも最も高性能なモデルだが、価格が高いため、一般ユーザーにはあまりおすすめできない。Ultraシリーズは、過酷なエクササイズやハイキングが好きな人、辺境の地を探検する人々の間で高い支持を得ている。そうしたユーザーにとって、今回のアップデートは歓迎すべき内容だろう。


 Ultra 3は、すでにUltra 2を使っているユーザーにとっては、必ずしも価値のあるアップグレードとは言えない。両モデルのスペックに大きな差はなく、約800ドルを支払ってUltra 3を購入するほどのメリットは少ないというのが筆者の見解だ。衛星通信による緊急SOSや、6時間延長されたバッテリー持続時間といった、Ultra 2では利用できない機能が主な購入動機である場合を除けば、買い替える必要性は低い。


 しかし、初代「Apple Watch Ultra」のユーザーや、タフネススマートウォッチを初めて購入する人にとっては、Ultra 3は理想的な選択肢となる。Appleが提供する最先端の機能をフルに活用できるからだ。


 Ultra 3は、これらのユーザー層に加えて、スマートウォッチのヘルストラッキング機能を活用したい人にも特におすすめできる。睡眠時無呼吸の兆候検出、血中酸素濃度の測定、高血圧の検出、心電図(ECG)など、Appleの豊富なヘルス機能を利用できる点が魅力である。


この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。



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https://news.yahoo.co.jp/articles/c20b95830c34e60432368fd4e7d0f4131f67a375



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